北海道アートギャラリー施設巡りの記録
- 奥谷 秀平
- 6 時間前
- 読了時間: 7分
鳥取県日野町の旧日野中学校跡地を拠点とする映像制作会社overlayの奥谷です。
2025年6月22日、北海道の札幌出張中に1日オフの日ができたため突発的にアート施設を巡ることにしました。

■訪れた場所
①ギャラリー創さん ②ギャラリー門馬さん
③真駒内 まこまるギャラリーイベント
④札幌地下500m美術館
■①ギャラリー創さん
札幌市中央区の中島公園駅から徒歩5分ほどの場所にあるギャラリーです。 時期によって展示作品が変わるようです。
私が訪れたときは原井憲二さんの「彫刻の窓」という展示が行われていました。
紙に大小さまざまな大きさの穴を無数に開けることで一つの大きな情景を描く作品の展示でした。非常に精密な作業を要する作品で相当な時間をかけられた作品であることが伝わってきました。近くで見ると抽象的なイメージ、一歩引いて俯瞰して見ると壮大な山々の情景が浮かび上がってくる変化が印象的な作品でした。


部屋全体を覆うようなワイドな作品があり、入り口近くにはガラス越しに展示されている作品もありました。こちらは牛さんですね!近くで見ると最初は何かわかりませんでしたが立ち位置や角度を変えてみたりするとよく見えました。
店主の方に鳥取から来たこと、ギャラリーを巡ろうとしてることを伝えると様々なギャラリーやイベントを教えていただきました。 その中でギャラリー門馬さんがおすすめということで行ってみることに。 ギャラリー創さんありがとうございました!
名称 | ギャラリー創 |
住所 | 〒064-0809 北海道札幌市中央区南9条西6丁目1−36−2 |
営業時間 | 11:00~18:00 |
HP |
■②ギャラリー門馬さん
こちらも札幌市中央区の旭ケ丘という場所にあるギャラリーです。
駅前のメインの通り付近からは少し離れているため路線バスもしくはタクシーにならないと遠い場所にあります。おそらくご紹介がなければ行くエリアの候補に入らなかったかもしれないので大感謝です。
この時は山本雄基さんの作品展示をされていました。
アクリル透明メディウムを使用した透明の色の層を重ねる手法の作品が展示されていました。色彩の層が奥行きを生み、アクリルの光沢と透き通る表現が美しい作品でした。


店主の方に鳥取の廃校を利用したアートプロジェクトを考えていることをお話ししました。 ・ツキガタアートヴィレッジ(旧知来乙小学校の跡地) ・まこまる(旧真駒内緑小学校の跡地)
・樽前アーティ+(樽前小学校)※廃校ではない を教えていただきました。 路線バスでまこまるに向かうことに。ギャラリー門馬さんありがとうございました!

名称 | ギャラリー門馬 |
住所 | 〒064-0941 北海道札幌市中央区旭ケ丘2丁目3−38 |
営業時間 | 11:00 – 18:00 休廊日 : 火・水曜日 |
HP |
■③まこまる(真駒内緑小学校跡再利用施設)
真駒内駅から徒歩2分の好立地にある旧小学校跡の再利用公共施設です。 ・子育て支援センター 「ちあふる・みなみ」 ・子どもの体験活動の場 「Coミドリ(こみどり)」 ・教育支援センター真駒内 「まこまる教育相談室」 などの施設が入っています。 カフェエリアや乳幼児スペース、モノづくりDIYの教室などが整備されておりイベントも開催されているようです。 ちょうどこの日は「はるのあしあと」というアート展示やコンサートなどを行うイベントが開催中でした。非常にたくさんの親子連れの方々でにぎわっていました。 また、ここでも展示中の作家さんやスタッフの方から道内の廃校プロジェクトを教えていただきました。 ・北海道美唄市 アルテピアッツァ美唄(旧栄小学校) ・北海道東川町 複合交流施設せんとぴゅあ (旧東川小学校)
時間の関係上いけませんでしたがいつの日か必ず行きます。

<河口真由美さんのインスタレーション作品>
プロフィールはこちら↓
教室1部屋丸ごと使用したインスタレーション作品です。生まれてから大人になるまでの人生の軌跡を表現したストーリー性のある一連の作品群となっています。一つ一つの描き込みが凄くて食い入るようにじっくり見て回りました。吊り下げた鏡を使っている部分などもあり見たことのない表現に仕上がっていました。

<河口真哉さんのインスタレーション作品>
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日常の中にあるモノから機能や色を剥奪し、「無機質なかたち」を提示した空間作品です。
観測者が入ることにより新たな解釈を再定義する試みでした。
入った瞬間にその世界観に圧倒され「おおお~~」と思わず声をあげてしまいました。 散りばめられた詩、照明、雨音やテレビノイズの音など五感に訴えかけてくる作品でした。
教室という場所からは想像できない空間が広がっていました。

<相川みつぐさんの作品>
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春の終わりから夏にかけて咲く山野草の女王「白根葵(シラネアオイ)」という花のイラストを展示した作品です。このお花は環境省のレッドリストに指定されているようです。
透き通る薄い布に描かれており揺らめく様子を眺めていると心が落ち着くような空間でした。

<小助川裕康さんの作品>
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シャープペンシルを用いた平面作品、ペンキやスプレー缶を用いた壁画、または彫刻などの造形物を制作されているようです。 柱状に展示された白樺を模した作品、雪山をテーマとした造形物、壁一面に山脈を描いた大きな作品も展示され、人工物と自然の両方を味わうことができる不思議な空間でした。

名称 | まこまる(旧真駒内緑小学校跡利用施設) |
住所 | 〒005-0014 北海道札幌市南区真駒内幸町2丁目2−2 |
営業時間 | イベントなどにより変動すると思われる |
HP |
■④札幌大通地下ギャラリー「500m美術館」
札幌市営地下鉄大通駅と東西線バスセンター前駅を結ぶ地下コンコースを500m直線で展示を行っている空間です。 地下通路の有効活用という観点に加え、札幌のアーティストを中心に国内外の芸術文化を発信する場として設計されたプロジェクトです。 こんな施設があることが非常に羨ましいです。

名称 | 札幌大通地下ギャラリー「500m美術館」 |
住所 | 〒060-0051 北海道札幌市中央区 大通西1丁目~大通東2丁目 |
営業時間 | 照明点灯時間 7:30~22:00(無休) |
HP |
■最後に
今回特に感じたのが北海道札幌周辺地域がアートに対する理解が非常に強い地域であるということです。
特に「ミナミナク・アートプロジェクト」という道内でアーティスト活動を発信するプロジェクト組織には感銘を受けました。このような活動が与える地域やアーティストへの影響は多大なものがあると感じました。アートに触れる機会、発信する場を創造することに貢献しており、文化的な価値が非常に高いと思います。
鳥取でもアートに触れる、発信する機会の創出に貢献していきたいと改めて感じることができた良い旅となりました。
このアート施設巡りは突発的かつノープランで始めたことでしたが素晴らしい発見と出会いがあり本当に行ってよかったと思っています。
数珠つなぎでおすすめスポットやアート施設プロジェクトの情報をくださった皆様に感謝申し上げます。
一日では回ることができないくらいたくさんの場所を教えてもらいましたので次回北海道を訪れた際は行ってみたいと思います。



































































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